猫が水を飲まない時は?病気の危険と水の飲ませ方
愛猫が水を飲まない・・そんな不安を抱える飼い主さんは意外と多いようです。
水は生きていくために必要不可欠。水分不足で病気になってしまうということは絶対に避けたいですよね。
そもそも猫はどのくらい水が必要なのか?どんな病気になってしまうの?そんな疑問に応えながら、上手に水を飲ませる方法をご紹介します。
猫に必要な1日の水分量は?
まず気になるのは猫に必要な水の量ですよね。
猫は1日のうち体重1㎏あたり60~70mlの水分が必要です。猫はあまり水を飲まないといわれています。猫はもともと砂漠で暮らす動物で、少ない水分でも体が機能するようになったそうです。猫の尿が少なく色が濃いのも、水分が過剰に体外に排出されるのを防ぐための工夫といわれています。
ただ、水を飲むことだけではなく、食事からの水分摂取もありますので、必ずしもこの水の量を飲む必要があるというわけではありません。食事の様子も見ながら、必要な水の量を飲ませてあげましょう。
水を飲まないとどんな病気の危険があるのか?
猫が水を飲まないとどんな病気にかかってしまうのか、気になるところですよね。
どんなリスクがあるのか理解してあげることも大切です。
〈病気①〉慢性腎不全
猫がなりやすい病気の1つです。加齢に伴い腎臓の機能が低下して起こるといわれていますが、水を飲まないことも原因の1つとされています。食欲低下や体重の減少、毛づやがなくなるのが主な症状です。重症化すると腎臓が機能しなくなり死につながってしまいます。早期発見のためにも、動物病院で定期健診を受けることが大切です。
〈病気②〉尿石症
水分不足が続いてしまうと、もちろん尿の濃度も通常より濃くなってしまいます。その状態が長く続くと、膀胱内に尿石ができてしまうのです。尿石により排泄時に痛みが出たり、血尿が出ることもあります。
〈病気③〉膀胱炎
尿石症を放置してしまうと、膀胱炎になってしまう可能性があります。膀胱が炎症を起こして、血尿が出たり、うめきながら排尿したりします。見るからに苦しそうに排尿していたら危険です。悪化すると尿道閉塞となり、最悪の場合死につながってしまう恐れもあります。
猫が脱水症状を起こしているかチェックしてみよう!
1日に必要な猫の水分量や危険な病気をご紹介しましたが、実際水分は足りているのか?脱水症状を起こしていないか?心配ですよね。
そこで、簡単にできる脱水症状のチェック方法をご紹介します。
まず、猫の背中など皮膚が引っ張りやすい部分をつまんで軽く引っ張ります。その後そっと離し、すぐに元に戻るかどうかを見てください。皮膚がすぐに元に戻った場合は異常なしです。しかし、つままれた形のまますぐに戻らなかった場合は脱水症状を起こしている恐れがあります。
あくまでもこちらの方法は1つの目安なので、何か異常がある場合は早めに動物病院で診察してもらいましょう。
猫に水を飲ませる方法
〈方法①〉新鮮な水を用意する
こまめに水を取り替えて新鮮な水の状態を保ちましょう。1日に数回取り替えてあげてください。その時、器も水ですすいで洗ってあげることが大切です。
多頭飼いしている場合は、水についた他猫の臭いを嫌がってしまうことがあるので、猫の数以上の飲み水を用意してあげましょう。
また、自動給水器を使うと、常にきれいな水を飲むことができるのでおすすめです。
〈方法②〉水飲み場を増やす
猫がよく通る場所やお気に入りの場所にあらかじめ水を置いておきましょう。水を飲む機会を自然と増やすことができます。
〈方法③〉器を変える
もしかしたら使っている器が猫の好みではないのかもしれません。
陶器、プラスチック、ガラスなど様々な素材があるので猫の好みな器を探してあげてください。
猫はひげにものが触れることを嫌がるので、水を飲むときも器にひげが当たらないように幅が広いものを選びましょう。
〈方法④〉食事をウェットフードにする
普段ドライフードをあげている場合はウェットフードに変えてみましょう。ウェットフードは全体のおよそ80%が水分なので、食事と一緒に水分補給もできます。
ドライフードをふやかすのも方法の1つです。
〈方法⑤〉食事回数を増やす
1回あたりの食事量を調整して、食事の回数を増やしてあげるのも効果があるといわれています。効率よく水分をとることができ、食事回数が増えることで水を飲む量も増えるようです。
〈方法⑥〉水を変える
猫はカルキ臭が苦手です。水道水をそのままあげてしまうと臭いが気になって飲んでくれない場合があります。水道水は一度沸騰させてカルキ臭を取ってあげましょう。ペット用のミネラルウォーターもおすすめです。
また、またたびの水も猫が好んで飲んでくれます。水に溶けるタイプのまたたびを選んで水に混ぜてあげましょう。とても効果があるので、逆にあげすぎには注意です。毎日ではなく、時々与える程度がおすすめです。
愛猫は日々体に必要な水の量を飲めていますか?猫はあまり水を飲まない動物ですが、それゆえのどの渇きにも鈍感です。
工夫して水を飲ませて、病気のリスクを避けてあげましょう!