犬が噛むのはなぜ?犬の気持ちを理解して予防しよう!

 犬との生活の中で、犬の「噛む」という行動で悩みを持ったことはありませんか?犬と一緒に生活していると「愛犬が急に噛み付いてきた」「撫でた人に噛み付いてしまった」といった行動にびっくりしてしまうことはあるかと思います。甘噛みやじゃれ噛みから、痛みを伴う本気噛みまで様々ですが、犬の気持ちを理解してうまく付き合っていきたいですよね。

 今回は、犬の「噛む」理由と、しつけや予防法をご紹介します。


犬が噛む理由とは?

 犬はそもそも「噛む」本能を持っている動物ではありますが、もちろんそれは理由があっての行動です。まずは犬の気持ちを理解しましょう!


ストレスが溜まっている

 犬がストレスを溜め込んでしまっている場合、そのストレスが「噛む」行動に繋がってしまうことがあります。犬は運動不足や寂しさからストレスを抱え込んでしまうので、日頃からストレスが溜まらないようにケアしてあげることも大切です。


恐怖心

 犬は恐怖を感じると噛んでしまうことがあります。知らない人に噛み付いてしまったりする場合は、恐怖や不安な気持ちから「噛む」行動を起こしてしまっているかもしれません。怖い人、苦手な人から身を守ろうと攻撃してしまうのです。

 

嫌なことから逃げたい

 人だけではなく、犬が苦手だな、嫌だなと感じるものから逃げたい気持ちから噛み付いてしまうこともあります。例えばブラッシングや爪切りをしているときにドッグペアレントの手などを噛んでしまう時などは、その行為が嫌で早く逃れたくて噛んでしまっていることが多いです。


本能的なもの(縄張り意識、防衛本能など)

 犬がもともと備えている本能から、急に噛み付いてしまうことがあります。犬は縄張り意識が強く、自分の縄張りに他人が入ってきたと思い、噛んでしまったり吠えたりするのです。また、何かの拍子に意図せず手や足が犬に当たってしまった時などもびっくりして防衛本能から反射的に噛んでしまうこともあるでしょう。


退屈、かまってほしい

 犬はドッグペアレントにかまってほしい気持ちから、手や足、洋服などを噛むことがあります。退屈なのを紛らわすために遊びとして「噛む」ことをしているのです。犬に何もしておらず、突然噛んできた場合は犬が退屈していてかまってほしいとアピールしている可能性が高いでしょう。


体に痛みなどの不調がある

 犬を撫でている時に急に噛み付いてきた場合は、痛いところや痒いところを触られて不快に感じたのかもしれません。犬の様子がおかしいと感じたら、動物病院を受診しましょう。


犬が噛まないように対策を!

 犬は理由があって「噛む」行為をしてしまいますが、対策をして予防してみませんか?一部ではありますが、犬が「噛む」代表的なシーン別に対策方法をご紹介します。


ブラッシングなどのお手入れ中に手を噛む

 嫌なことから逃れたいという気持ちから、ブラッシングや爪切りなどのお手入れ中に噛んでしまうので、「楽しいこと」という印象をつけていきましょう

 おやつをあげながらお手入れをしてあげてみてください。どうしても嫌がるようでしたら、おやつをあげながらブラシなどの道具を見せるだけでも効果があります。徐々に慣らしてあげましょう。

 嫌で噛んでいるのに無理やりブラッシングなどを続けてしまうと、お手入れ中に噛むことが習慣となってしまう可能性があるので気をつけてください。


ドッグペアレントの手や足、衣類などを噛んでくる

 この場合は犬の「かまってほしい」というアピールです。突然噛まれるとびっくりしてとっさに反応してしまいますよね。そこをグッと堪えて、敢えて反応せずにサッとその場を離れてみましょう。噛まれてすぐ反応してしまうと、犬は噛むことでドッグペアレントが遊んでくれた!と勘違いして繰り返してしまうので気をつけてください。

 また、普段からロープで引っ張りっこしたり、犬用の噛むおもちゃなどを使って遊んであげると、遊びたい気持ちが満たされて予防に繋がります。



他人に撫でられた時に噛んでしまう

 犬が他人に苦手意識を持っていると気づいたら、他人と触れ合う状況を避けてあげましょう。無理に人が多い場所に行く必要もないですし、撫でたいという人がいたらきちんとお断りしてあげると「噛む」ことを予防できます。

 また、宅配業者などの来訪者に噛み付いてしまう場合も同じく、対面する状況を避けてあげれば大丈夫です。来訪者が来た際に、部屋のドアを閉めて対面しないようにしてあげましょう。


 どんなシーンにおいても、なぜ犬が噛むのか、しっかりと犬の様子を観察してあげることが大切です。原因となることをなくしてあげることで、犬が「噛む」ことの予防に繋がります。特に恐怖心や不安感は与えないように気をつけましょう。

 噛むことが癖になってしまうこともあるので、予防が大切ですね。


犬が噛んでしまった場合のNG行為

 犬が噛んでしまった時、大きな声で怒ったり体を叩いてしまうことは絶対にNGです。犬が恐怖心などから噛んでしまった時に更に叱ってしまうと、犬の恐怖心を大きくしてしまいます。犬との信頼関係に影響が出たり、噛み癖が悪化してしまう恐れもあるのでしょう。

 頭ごなしに大声で叱ることはせず、何かに怯えている時はまず犬を安心させてあげてください。


無理せずプロに頼ることも大切!

 もし犬の噛み癖がなかなか改善されず、噛まれて出血してしまうようなことが続いていたら、プロに相談することも考えてみてはいかがでしょうか。動物病院やドッグトレーナーなどに頼るのも改善への1つの方法です。

 噛まれてドッグペアレントも大変かもしれませんが、犬もそれほど辛い気持ちを抱えているのかもしれません。

 ドッグペアレントも無理は禁物!自分でなんとかしなければと気負わず、プロに頼ってくださいね。


最後に

 犬の困った行動には、原因を探るためによく観察してあげることが重要です。

 犬の「噛む」行動には理由があるので、そこに隠された犬の気持ちを少しでも理解してみましょう。

 決して無理はせず、愛犬もドッグペアレントも笑顔で過ごせる方法を見つけてくださいね!