知っておきたい猫の大好物"カツオ節"の作り方

こんにちは。獣医学生のコウです。

先日キャットフードブランド「NAMA」をローンチしてから多くのお客様にご購入いただき、すでにリピーターの方からのご購入もあると聞きました。

少しでも私がこれまで描かせていただいた記事がご参考に頂けていると嬉しいなと思います。

これまで書かせていただいた記事はこちらです。

猫餌で人気のカツオの豆知識
マグロのキャットフードにある猫に嬉しい成分や効果

さて、今回の記事ではNAMAのふりかけに使用されている「カツオ節」ができるまでのお話をお届けします。

私たちにとって身近であり、猫も大好きなカツオ節。でも、意外とどのようにつくられているかを知らない方も多いのではないでしょうか。

実は想像以上に手間暇がかけられているんです。そして、その製造工程があるからこそ、人にとって、また猫にとって良いものに仕上がるのです。

カツオ節ができるまでのお話を知ることで、カツオ節への愛着も生まれるかも?

では、どうぞ。


カツオ節ができるまでの工程

カツオ節の製造工程について早速ご紹介します。

1.生切り

ここでは、カツオの頭や内臓を除去する作業を行います。
熟練された方達の手によって驚くほどのスピードでカツオが捌かれていきます。

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2.煮熟(しゃじゅく)

私は「にじゅく」と読んでしまいました(苦笑
ここでは煮詰める作業を行われます。解凍時間もですが、煮熟の時間は、カツオのサイズや季節によって変動するため、状況に合わせた調整が重要になります。

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3.骨抜き(ほねぬき)

なんて読むと思いますか?・・・「ほねぬき」です。そのままですね(笑)

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4.籠立て(かごだて)

骨抜きの後、カツオをセイロに並べます。
籠立ては、カツオを並べる作業なのですが、ここの並べ方でカツオ節の形が決まります。真っ直ぐ、削りやすいカツオ節の形にする上で非常に大事な工程です。

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5.焙乾(ばいかん)

セイロに並べたカツオを煙で燻しながら乾燥させていく工程に進みます。これが焙乾です。焙乾の工程がカツオ節製造において最も時間がかかる工程で、焙乾は常温で休ませながら何度も何度も繰り返し行います。

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なぜ何度も休ませながら時間をかけて乾燥させるのか、なぜ一気に乾燥させないのか?
それは、常温で休ませることで、水分を均一に抜くことができるからです。
そして何度も繰り返すことを通じて、水分が20%前後まで落ちたとき、荒節が完成します。

ここまでの工程でどのくらいの期間が必要になると思いますか?

カツオのサイズ・脂質によって変わりますが、N A M Aのカツオ節を作っていただいている工場では、平均的な2.5 kgのサイズのカツオで約1ヵ月の時間です。

さらに驚くのは、この1ヶ月の工程で、「食品の加工や保存の目的で使用される食品添加物が使用されていないこと」です。
カツオは傷みやすい魚ですが、生切り、煮熟、骨抜き、籠立て、焙乾などの工程を通ることで、風味のある美味しいカツオ節が作られています。

猫の体に優しいカツオ節

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カツオ節はとても多くの人によって長い時間をかけて作られていることがわかりましたが、では、猫にはどんな嬉しいことがあるのでしょうか。

ポイントは、先ほどの焙乾の工程です。

この工程ではカツオを煙で燻すことでカツオ節の脂の酸化を防ぎます。
脂が酸化してしまうと、過酸化脂質という、猫の体に悪影響を及ぼす成分になってしまいます。

しかし、薪の煙に含まれる有機化合物が付着することで、雑菌の発生を防ぐことができ、猫の体にとって嬉しい食品に変わるわけです。

 

いかがでしたでしょうか?

カツオ節は、「勝男武士」と当て字があるように、戦国時代にも存在し、保存性や栄養価の面で重宝されていたそうです。

昔から重宝され、多くの人の手によって受け継がれてきたこの伝統食品。
今度はその伝統食品が猫の食事にも加わることで、カツオ節の新たな食文化が広がっていくかもしれません。

NAMAのふりかけ・おやつシリーズ。
是非、お試しください!

追伸

今回の記事を最後に、大学の卒業研究と国家試験の勉強のため、インターンを卒業することになりました。
短い間でしたが、インターンとして受け入れてくださった25holdingsには本当に感謝しています。

25holdinsはペットと人の関係をより密にするため、ペットに合った商品を開発しています。
そのインターンを通して、商品開発のために試行錯誤する大切さや25holdinsのペットへの思いを学びました!

そして、インターンをする中で自分の獣医学に関する知識がまだまだ足りないと思ったので、企業への就職予定でしたが獣医を目指すことにしました。

インターンは卒業しますが、また別の形でペットとペットペアレントの皆さんのお力になれればと思います。

今まで、記事を読んでいただき本当にありがとうございました。