シンガポールのペット飼育に関する法律

ペットを飼うことには、法的な責任が伴います。責任あるペットペアレントとして、自分自身とペットを守るために、法律について知っておかなければなりません。 ただ、ペットに食べ物や水を与えるだけではなく、マイクロチップや登録などの法的要件に従わない場合は、罰金を科せられることもあります。法律に違反して、ペットという家族を危険にさらすのはいけません。今回はperromart.jpの本社があるシンガポールではどのようなペットとの暮らしがあるのか?ご紹介します。


動物・鳥類法
動物・鳥類法では、シンガポールでのペットの飼育に関するいくつかの必須要件が規定されています。例えば、犬のペアレントには犬のライセンス取得が義務付けられています。動物・鳥類(犬の免許取得と管理)規則では、すべての犬は狂犬病対策のために免許を取得しなければならず、これを怠ると最高5,000ドルの罰金が科せられます。また、ペットの飼育制限についても定められており、局長の事前許可を得ずに、いかなる施設(ブリーダーやペットショップではない)でも3頭以上の犬を飼育してはならないことになっています。

制限された犬種を飼うことは、自分自身や公衆を危険にさらす可能性があることを覚えておきましょう。これらの犬種には、ピットブル、土佐犬、秋田犬などの制限犬種が記載されています。ペットペアレントは、指定された犬種の犬を1つの敷地内で1匹だけ飼うことができ、その犬にはマイクロチップを埋め込んでおかなければなりません。公共の場での口輪とリードの着用、去勢手術、服従訓練、最低10万ドルの賠償責任保険、これらすべてが制限犬種を飼うための必須条件です。加えて、ライセンス取得者は5,000ドルの銀行保証という形で局長に担保を提出しなければならず、制限事項のいずれかに従わなかった場合には没収されます。

ジャーマン・シェパードやロットワイラーなどは所有者は指定された犬種の犬を1軒の敷地内で1匹のみ飼育することができ、その犬にはマイクロチップの装着が義務付けられ、保証金は2,000ドルで済み、去勢手術も必須ではありません。

1989年住宅開発局(HDB)動物規則
HDBは1989年に制定されたHDB動物規則に基づき、住宅1戸につき承認された小型犬1匹を飼うことができます。この法律に従わない場合、最高で4,000ドルの罰金が科せられます。 一方、私有地(HDB以外)に住んでいるペットペアレントは、3頭までしか飼うことができません。3匹以上の犬を飼う場合は、シンガポール農業・食品・獣医局(AVA)から特別な許可を得る必要があります。

その他の犯罪(公共秩序および迷惑行為)法
飼っている犬が人を噛んだ場合、法律上の罰則はありますか?
はい、あります。雑則(公序良俗・迷惑行為)法では、犬の飼い主は5,000ドル以下の罰金と、怪我をした被害者への2,000ドル以下の補償金を支払わなければなりません(犬用のリードを買ったほうが罰金を払うより安いです)。また、犬が公道を通る人や自転車、車両に向かって走る習慣があることが治安判事裁判所で証明された場合、最高1,000ドルの罰金を支払う義務があります。また、犬の飼い主が自分のペットに公道の木や植物、フェンスなどを傷つけさせた場合も、1,000ドル以下の罰金を支払わなければなりません。

ジャーマンシェパードはシンガポールで飼えますか?
ジャーマンシェパードはシンガポールで飼うことができますが、HDBフラットでは飼うことができず、公共の場所では口輪をつけなければなりません。また、ジャーマンシェパードの近縁種や交配種も同様に認められています。

ロットワイラーはシンガポールで飼えますか?
ジャーマンシェパードと同様に、ロットワイラーも同じカテゴリーに属します。シンガポールでは許可されていますが、HDBフラットでは許可されておらず、公共の場では口輪をつけなければなりません。

シンガポールではどのようなペットを飼うことができますか?
シンガポールでは、犬、猫、小型げっ歯類(モルモット、ハムスター、チンチラなど)、ライセンスを取得した魚、鳥、アカミミテラピン、陸ヤドカリ、アオガエル、マラヤハコガメなどを飼うことが法的に認められています。ヘビ、ヒトスジシマカ、ハリネズミ、フクロモモンガなどはシンガポールでは違法です。

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シンガポールのペットとの暮らしにおける法律のご紹介をさせて頂きましたが、いかがでしたでしょうか?日本とは違う部分も多く、驚きもありましたね。記事を書いていて、ペットとよりよい暮らしを目指すために、どんな約束が必要か考えてみる機会にもなりました。