皆さんはどのくらいの頻度でネコちゃんをお風呂に入れていますか?
1日の多くの時間、ネコちゃんは自分の舌で身体を舐め、清潔を保とうとすることはよく知られていますが、この毛づくろい(グルーミング)だけでは被毛を完璧にきれいにしているとは言えません・・・
特に、毛玉や汚れをネコちゃんが舐めてしまうと、より状態が悪化してしまいますし、ネコちゃんによってはそもそも毛づくろいをしない子もいます。
ネコちゃんの皮膚と被毛を清潔に保つことは、健康のためにとても大切なこと。
そのために、“時々”お風呂に入れてあげましょう。
頻繁にお風呂に入れすぎると皮膚がカサカサに乾燥してしまう場合もあるので、一般的な室内飼育のネコちゃんであれば、年に1~2回程度の入浴で問題ありません。
もちろん、入浴の頻度は次のような様々な要因によって異なりますので、その子に合わせて考慮してあげましょう。
飼育環境
室内飼育のネコちゃんは年に1~2回の入浴をおすすめしていますが、屋外飼育の猫は一般的に室内飼育のネコちゃんよりも頻繁にお風呂に入る必要があります。
これは、屋外飼育のネコちゃんは外に出ることで匂いや細菌、外部寄生虫などがつきやすく、汚れやすくなってしまうからです。
セルフグルーミングの頻度
太っているネコちゃんは身体の隅々までグルーミングが行き届きませんので、被毛がベタベタしたり、脂っぽくなったりしないようにするために、定期的な入浴が必要です。
被毛の長さとタイプ
長い被毛は短い被毛のネコちゃんよりも頻繁な入浴を必要とします。
活動レベル
活動的なネコちゃんは、汚れがつきやすいため、より頻繁な入浴が必要になります。
健康問題
皮膚の炎症、ダニやノミの寄生、軟便症状があり被毛が汚れてしまう場合は、より頻繁にお風呂に入れる必要があります。
お風呂に入れる理由
前述したように、ネコちゃんは一般的に自分でグルーミングをし、清潔を保とうとしますが、ネコちゃんをお風呂に入れることはさまざまなメリットがあります。
皮膚や被毛の健康維持
シャンプーは、皮膚と被毛のためにも、うまく取り入れることも大切です。
コンディショナーが含まれているシャンプーは、被毛を柔らかくすることができますし、皮膚疾患や皮膚の弱い子には専用のシャンプーもあります。
どの製品を使用すれば良いかわからない場合は、かかりつけの獣医さんに相談してみてくださいね。
キャットペアレントのために
ネコちゃんを時々入浴させてあげることで毛も抜けにくくなります。
毛が抜けることは、キャットペアレントのよくある悩み・・・。
特に、ネコちゃんの被毛が長い場合や柔らかい場合、毛を抜けにくくすることは猫アレルギー症状を軽減する方法の一つです。
シャンプーの種類
ペット用シャンプーを選ぶ際は、必ず成分表をチェックしましょう。
柑橘類のエキス、アロエベラ、オートミールなどの成分を含むシャンプーを選び、人工染料、パラベン、ラウリル硫酸ナトリウム、石油化学製品を含むシャンプーは控えましょう。
シンプルな成分のシャンプーを使用することをおすすめします。
一般的用途
一般的な目的のシャンプーは主に洗浄目的であり、ほとんどのネコちゃんに使用できます。
パピー・キトン用シャンプー
低刺激なもので、子犬と子猫のために成分が調整されています。
薬用または低刺激性シャンプー
低刺激性シャンプーは、皮膚のかゆみ、酵母菌感染症、乾燥肌などの皮膚トラブルの治療にも使用されます。
ノミとダニのシャンプー
ノミやダニのシャンプーには、ノミやダニを取り除くのに非常に効果的な成分が含まれています。
しかし、シャンプーだけでは取り除くことができても、予防することはできないので注意してください。
完全に防ぐ場合は、専用の予防薬を動物病院から処方してもらいましょう。
洗い流さないシャンプー
ネコちゃんが水を嫌がる場合は、洗い流さないシャンプーを選びましょう。
正しいシャンプーの選び方
間違った製品を使用すると、せっかくシャンプーをしたのにもかかわらず、多くの問題を引き起こす可能性があるため、どのようなシャンプーがネコちゃんにとって最適なのかを知ることが重要です。
ペット用シャンプーは人間用のシャンプーとは異なり、より低刺激に作られています。人間の皮膚のpHは約5.5〜5.6程度ですが、ペットの皮膚のpHは6.2〜7.4程度で中性。
PetMDによると、ペット用シャンプーはpHが約7の中性域であることが望ましいとされています。
次に、猫用シャンプーを選ぶ際に考慮すべき点をご紹介します。
肌のタイプ
ネコちゃんの皮膚の状態にトラブルがなく正常な状態であれば、日常ケア用シャンプーで良いでしょう。
皮膚が敏感であったり、皮膚トラブルがある場合は、オート麦タンパク質やアロエなどの成分を含む低刺激性または薬用のシャンプーを検討してみましょう。
これらのシャンプーはマイルドで低刺激であり、皮膚を刺激しません。
ネコちゃんが乾燥肌の場合は、皮膚に潤いを与え、不快感を和らげるかゆみ止めシャンプーを選ぶとよいでしょう。
屋外飼育のネコちゃんの場合は、屋内飼育の猫よりも多くのメンテナンスが必要です。
被毛の健康を保つためにディープクレンジングシャンプーを選んであげましょう。
ネコちゃんの被毛が絡まりやすい場合は、シャンプーとコンディショナーをそれぞれ使用するか、2in1シャンプーを購入する必要があるかもしれません。
年齢
年齢によってニーズが異なりますので、ネコちゃんの年齢に合わせたシャンプーを選びましょう。
子猫用シャンプーは、一般的に低刺激で、成猫用シャンプーよりも目や皮膚の炎症を引き起こす可能性が低くなっています。
最後に
お風呂や水が好きなネコちゃんも稀にいますが、ほとんどの猫はお風呂が苦手だと思います。
年に1~2回ですと、なかなか慣れてくれるのも難しいでしょう。
その場合は、洗い流さないシャンプーもありますし、トリミングサロンや動物病院でお願いする方法もあります。
毛が絡まってしまったり、身体に寄生虫が寄生してしまうとシャンプーの頻度は多くなりますので、日頃からブラッシングや適切な予防を心掛け、なるべくストレスをネコちゃんにかけないようペアレントがケアしてあげましょう。
この記事が少しでも参考になれば嬉しいです!